はるとかわ 世界の一隅日記

ハーブと、語学と、日々雑感。最近は香りが気になる今日この頃。

【メディカルハーブ検定対策②】ハーブの作用について


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こんにちは!今回はメデイカルハーブ検定対策の第二弾として、ハーブの作用についてまとめていきます。メデイカルハーブ検定では15種類のハーブのみ取り上げるため、今回もこの15種のハーブの作用の例を中心に見ていきたいと思います。

それでは行きましょう! 

 

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検定とは関係のないポピーです。

【ハーブの代表的な働き】

栄養素の補給:体内では作れない栄養素を補える。(ビタミン・ミネラル・食物繊維・必須脂肪酸etc)

薬理作用:まるでお薬みたいな作用。次の項で詳しく見ていきます。

生体防御機能調整作用:自律神経系・内分泌系・免疫系に働きかけ、心身のバランスを整える働きのこと。ex)鎮静作用、ホルモン分泌調節作用、免疫賦活作用。

抗酸化作用:細胞の老化を抑える。

抗菌・抗ウイルス作用:細菌やウイルスの繁殖を抑える。

 

 

【ハーブの主な作用】

《器官系への作用》

消化機能促進:胃腸を元気にする。(ジャーマンカモミール、ハイビスカス、ペパーミント)

健胃:胃の働きを高める(ペパーミント)

緩下:便通促進(ダンデライオン、ハイビスカス、ローズヒップ

駆風:腸内のガスを排出(ジャーマンカモミール、ペパーミント)

強肝:肝臓を強くする(ダンデライオン

利胆:胆のうを強くする(ダンデライオン

《修復・保護作用》

消炎:炎症を抑える(ジャーマンカモミールセントジョンズワート

創傷治癒:傷の治りを早める(エキナセア

粘膜保護:その名の通り(ウスベニアオイ)

《精神・神経系への作用》

抗うつ抑うつ症状を軽くする(セントジョンズワート

興奮:精神を高揚させる(マテ)

緩和:緊張をほぐす(ジャーマンカモミール、パッションフラワー、リンデン)

鎮静:リラックス効果(ジャーマンカモミール、パッションフラワー、ラズベリーフラワー、リンデン)

デトックス・活性作用》

発汗:汗を出す(エルダーフラワー、リンデン)

利尿:尿を排出(エルダーフラワー、ネトル、ハイビスカス、マテ、リンデン)

浄血:血液をきれいにする(ネトル)

代謝促進:新陳代謝を良くする(ハイビスカス)

強壮:身体を活性化させる(マテ)

免疫賦活:免疫機能を高める(エキナセア

《皮膚・筋肉への作用》

収斂:皮膚を引き締める(ラズベリーリーフ)

鎮痙:筋肉の緊張を和らげる(ジャーマンカモミール、パッションフラワー、ラズベリーリーフ、ペパーミント)

鎮痛:痛みを和らげる(ジャーマンカモミールセントジョンズワート

《その他》

抗酸化:細胞が酸素と結びついて酸化すると、細胞が老化する。この老化を抑える。(エルダーフラワー)

ホルモン調節:ホルモンの分泌を調節する(ジャーマンカモミール

催乳:母乳の出をよくする(ダンデライオン

抗菌・抗ウイルス:植物が病原菌などから身を守るために作り出した物質を、人がありがたく頂戴する(エキナセア、ペパーミント)

 

【植物化学成分について】

植物化学成分(フィトケミカル:植物に含まれる、多種多様な化学成分の事。分子構造や科学的な性格をもとにそれぞれ分類される。

注意点①~同じ成分だからといって同じ作用があるわけではない

…植物には何種類もの成分が含まれるため、効果は多種多様である。また、主要な作用も一定ではない。ex)フラボノイド~元々この成分には色んな作用がある(鎮静、鎮痙、発汗、利尿、緩下、血管保護、抗アレルギーなど)。しかし、ハーブの種類によって作用に強弱があり、どの作用が強く出てくるかはハーブ次第。

フィトケミカルその①:フラボノイドとは≫

 ポリフェノールの代表例。ポリフェノールとは、6000種類以上もある植物の色素成分のこと。このうち大半がフラボノイドに分類されるが、それは、基本構造にフラボンを持っているからである。フラボノイドに分類される色素として、アントシアニンイソフラボンカテキンなどがある。フラボノイドは抗酸化作用が高い事が知られている。

 注意点②~成分としては同じカテゴリーでも、正反対の効果を持つものがある

…例えば、「アルカロイド」に分類されるもののうち、カフェインは興奮作用(マテ)、一方でハルマンやハルモールは鎮静作用(パッションフラワー)を持つ。正反対の作用である。

フィトケミカルその②:アルカロイドとは≫

 強い苦味があり、中枢神経への作用を持つ。カフェイン、コカイン、モルヒネドーパミン、ニコチンなどがアルカロイドに分類される。なかなかに怖いメンツですね。でも自然界に存在する成分なのです。

注意点③~水溶性・脂溶性の成分がある。

…「ビタミン」で言うと、水溶性なのはビタミンB群とビタミンC、一方で脂溶性なのはビタミンA、D、E、K。つまり、ハーブティーだと水溶性の成分が溶出される一方、浸出油では脂溶性の成分が溶け込む。チンキで利用すると、水溶性・脂溶性の両方の成分が溶出される。

フィトケミカルその③:ビタミンとは≫

 生命の維持に不可欠な栄養素。生物種によってビタミンとして働く物質は異なる。ヒトの場合、ビタミンとして機能する物質は13種類認められている。

 

【植物化学成分の作用の仕方】

①相乗効果(Synergy effect)

a.同じ作用を持つ成分による相乗効果

・エルダーフラワー:フラボノイド×カリウム=利尿効果が相乗効果を得る。

ジャーマンカモミール精油×フラボノイド=鎮静・鎮痙作用が相乗効果を得る。

b.補助的な作用を持つ成分による相乗効果

ローズヒップ:ビタミンC×クエン酸(補助)=クエン酸がビタミンCの吸収力を高める。

・ネトル:鉄分×ビタミンC(補助)=ビタミンCが鉄分の吸収力を高める。

 ②心と体に同時に作用する

ジャーマンカモミール:消炎作用で胃に優しい(体)×精油の芳香作用でリラックス(心)

 ③矛盾する作用

「バランスを回復して調子を整える」ので、同じハーブでも結果的に正反対の効果を期待できるケースがある。

・肌の調子を整えるハーブ:乾燥肌でも脂性肌でも使える。

・腸の調子を整えるハーブ:下痢でも便秘でも使える(ペパーミント、ジャーマンカモミール

 

【植物化学成分の生成】

光合成:根から吸収した水と、空気中の二酸化炭素、太陽光を利用して、葉緑体の中でブドウ糖を作る反応のこと。

この光合成の過程で、更に窒素を取り入れたりなどしながら、いろんな成分を作り出している。それが、フィトケミカル

アルカロイド~元々は防虫効果→人への効果として鎮静・興奮作用。

・フラボノイド(色素)~紫外線から身を守ったり、益虫を引き寄せるためのもの→人への効果として抗酸化・抗腫瘍作用。

・苦味質~元々は害虫を遠ざけるもの→人への効果として健胃・強肝作用。

・タンニン~樹皮についた傷を修復するもの→人への効果として収斂・下痢止め作用。

フィトケミカルその④:タンニンとは≫

 タンパク質を固める渋み成分。元々皮革加工において、原料となる皮から余分なタンパク質を除去し、革へと変化させるために使われていたもの。渋柿の渋さもタンニンであるし、ワインにも多く含まれている。カテキンは、フラボノイドの一種だが、酸化するとタンニンとしての渋みが出る。

 

【その他補足情報 】

フィトケミカルその⑤:多糖類(粘液質)とは≫

 多糖類とは分子量が多い、高分子の重合体。その中でも粘液は、長い鎖状構造の多糖類の事を言う。一般的に水を吸収しやすく(親水性がある)、ゲルとかジェルになるが、一部の多糖類は水に溶けないものもある。水に溶ける粘液質としては、デンプン、グリコーゲン、ペクチンなどがある。

 

 こんな感じです。色々あるので、ちゃんと覚えていこう。

それではまた!