【メディカルハーブ検定対策③】ハーブの利用方法
こんにちは!ゆるくハーブについて勉強中のはるとかわです。今回はメデイカルハーブ検定対策第三弾です。ハーブの利用方法について、ざっと見ていきたいと思います。
【ハーブの選び方】
・食用ハーブを選ぶ:中にはポプリ用など、雑貨扱いのものもある。添加物や残留農薬が気になるので、やはり食べても安全なものを選びたい。
・色や香りが良いものを選ぶ:特に色素があるものは、しっかり色がついているものを選ぼう。
・少量ずつ手に入れる:新鮮なものを使おう。
・使用部位に注意。
【諸注意】
使用上の注意
・使用直前に、使う分だけカットするのがよい。
・固い実や種子の場合は乳鉢ですり潰す。
・ハーブティーは酸化するので、その日のうちの飲み切る。
・妊娠中や服用中の薬がある場合は、ハーブの使用を控えた方が良い場合もあるので注意。
保存上の注意
・酸化を防ぐために密閉する。
・色素組織を保護するために、遮光瓶に入れたり直射日光には当てないようにする。
・高温多湿だとハーブが痛むので、冷暗所に保管する。
【ハーブの使い方:基材について】
製剤:ハーブの有効成分を引き出すために加工すること。
剤型:加工した形のこと。
基材:ハーブを製剤する際に用いる、ハーブ以外の材料のこと。有効成分をより使いやすくしたり、引き出したりする効果がある。また、基材自体の有効成分も生かすことが出来る。
基材の例
水
・水道水やミネラルウォーター:ハーブティー・湿布に。※軟水がおすすめ
・精製水:外用チンキ・パック剤に。
・芳香蒸留水(フローラルウォーター):ローションやパックに。
アルコール
水溶性、脂溶性の両方の成分を溶かすことが出来る。消毒・殺菌作用のあるハーブとの相乗効果が期待できる。防腐剤としても機能する。:チンキに利用する。
※無水エタノール:原液のまま触れると皮膚が硬化するので注意。主に外用チンキに利用するのが良い。
※内用インキには40度以上のウォッカを使う。
植物油
植物の種子を圧搾して得られるもの。ホホバオイルとかアルガンオイルとかメジャーですね。軟膏や進出油の基材として。マッサージオイルにも使える。
※マカダミアナッツオイルの場合、酸化防止のために小麦胚芽油を10%加えることがある。
ミツロウ
ビーワックス。ミツバチが作ってくれるロウ成分のこと。抗菌効果や保湿効果がある。クリームや軟膏に使える。60度~67度で溶けて液体になる。
グリセリン
植物性と動物性がある。それぞれの油脂や脂肪から得られる、無色透明で無臭の液体。水やエタノールにも溶ける。保湿効果があるのでローションやクリームにも使う。
甘味があるため歯磨きペーストにも使えるとのこと。「グリセリン」の名前の由来はギリシャ語の”甘い”だそうです。
クレイ
シリカやマグネシウムなどを含む鉱物であり、粒子の細かい粘土のこと。カオリンやモンモリオナイトという種類があるらしい。パックに使う。
【ハーブの使い方:実践編】
①水溶性成分を利用する場合
・ハーブティー:お湯で成分を抽出するハーブティーと、常温の水に6時間以上付け込んで抽出する水出しハーブティーがある。飲んでから6時間後には体外へ排出される。一日3~4回に分けて飲むとよい。ミネラルやビタミンを補給するのに適した使用法。消化器の炎症にも直に作用する。水出しの場合、カフェインやタンニンが抽出されない。
※水出しでカフェインレスがおすすめなマテ茶については、こちらでまとめました!
・ハーバルバス:水溶性の成分を肌から浸透させる。方法は二つあり、一つはハーブ入りの布袋やティーバックを浴槽に入れるもの(浴槽というティーカップでティーバックのお茶を入れるイメージ…)、二つ目は前もって作った温浸剤を入れるもの(濃いお茶を浴槽内で薄めるイメージ…)。入浴の効果と相まって、ハーブの成分が吸収されやすくなり、疲労回復の効果が高まる。
・蒸気吸入:鼻やのどの粘膜など、呼吸器系に作用する。また、蒸気で身体を温めることで、血流促進や保湿効果が得られる。方法は、ハーブを入れた洗面器に熱湯を注ぎ、そこから出る蒸気を逃がさないようにするためバスタオルを被り、深呼吸する。
※揮発性成分から目を守るために、目はつぶる!
※咳があるときは行わない。
・フェイシャルスチーム:蒸気吸入と同じやり方で、特に顔全体に蒸気を当てる事を目的としたもの。5分から10分程度、週二回が限度。目は閉じましょう。
・芳香浴:ハーブの香りを部屋に広げて楽しむ方法。蒸気を拡散するので、湿度も上がる。抗菌作用のあるハーブの場合、部屋の空気もキレイになる。
・湿布:ハーブの水溶性成分を布に含ませて、体に当てることで、有効成分を直接皮膚に作用させる。温湿布は血流を良くしたり、慢性的な症状に向く。やけどに注意しつつ、タオルの温度が冷めないように、上からドライタオルをかけると良い。また、冷湿布はねんざや打撲の直後、また軽いやけどの際など、急性症状に向いている。ペパーミントの冷湿布はさっぱりするらしい。
※疲れ目や充血にはアイパックが良い。カモミールやラベンダーがおすすめ。
※フェイスパックの場合、保湿だと温湿布、日焼けには冷湿布がよい。様子を見ながら、異常を感じたらすぐにやめましょう。
②脂溶性成分を利用する場合
・浸出油:植物油にハーブを漬け込んだもの。スキンケアやマッサージなどの外用の使用に適している。約三か月保存できる。よくカレンデュラが使われるそう。温浸油はハーブの入った植物油を湯煎したもの。短時間で簡単に成分の抽出が出来る。ただチンキと比べると酸化しやすい。一方で冷浸油は常温でハーブを長時間漬け込むもの。漬け込んでいる途中でハーブを変えたりも出来る。植物油の酸化を防ぐために小麦胚芽油を10%加えることがある。
・軟膏:浸出油+ミツロウ。
③水溶性成分も脂溶性成分も使いたい場合
・チンキ:二週間ほどハーブをアルコールに浸けて有効成分を抽出したもの。一年ほどの長期保存が可能。内用・外用に利用できる。内用チンキの場合は、少量のチンキをお湯やハーブティーに入れて服用する。この時、チンキの基材には40度以上のウォッカを使用する。外用チンキは、精製水で薄めて鎮痛や消毒の際に用いるが、基材は無水エタノールが適している。
・パウダー:ハーブを細かくパウダー状にしたものを用いる方法。料理に入れるのもよい。クレイと水と併せてパック剤にするのも良い。
…こんな感じです。実際にチンキなど作ってみるのも面白そうですね。知識だけで実践が伴わないのは、なんか物悲しいですし。機会があったらまた載せます!
それではまた!